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Channel: 特撮大魔王のオタク趣味満喫日記
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はいどんどん投下、行ってみよう!

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ほらほらどんどんpixivから投下してくよ!ε=┌(;・∀・)┘イッテミヨ!!

※星心大輪拳は北斗神拳っぽく勝手に設定してます。
 ネタだと思って笑って許して下さい。

うららちゃんのキャラカラーが黄色じゃないのは、見づらくなるからです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


マンガのように戯れる6人だったが、またまた客が訪れた。

?「あ、皆さんお揃いですか~」

少しかすれているが、何だか聞き覚えのある声だった。
流星と京也は思わず声の方向に振り向いた。

そして次の瞬間、流星は石のように硬直してしまう。
流「な…な…!!ええぇえ!!??」
京「……!?」


流星を驚かせているのは、京也と同じくらいの身長に、髪の毛をツインテールにした女性だった。

こ「…やっぱり私たちって自然に吸い付き合うのね~ところで、くるみさんは?」
か「ナッツハウスを手伝うって言ってたわ。」

り「しっかしのぞみもあれだね~。一浪したせいでうららと同じ学年になっちゃうなんて」
の「もう!浪人した話はしないでって言ってるのに!りんちゃんのイジワル~(* ̄皿 ̄)」
う「いえ、私は大学には通っていませんから、同じ学年っていうわけでは…」


「うらら」と呼ばれた女性は謙遜して見せている一方、

流「あ…あの…」
京「ほおお…」


やはり男性二人は硬直していた。

う「皆さんが集まってくれているなら話が早いです!ジャ~ン!」

二人の様子など目に入っていないようで、「うらら」は仲間たちに紙切れを見せた。

の「おー!ライブチケット!何々…『春日野うらら オリコン一位達成記念ライブ』!」
う「はい。この間出した歌がオリコン一位になった記念に、ドームランドで単独ライブをすることになったんです!皆さんには是非来てほしくて!」

流「こいつら…一体何者なんだ…!?」


この間出した歌がオリコン一位。
「春日野うらら」というフルネーム。
この二つのキーワードが、流星に確信をもたらした。

そっくりさんでも、影武者でもない。

あの超人気アイドル―1995年1月22日生まれの18歳、身長160cm、血液型O型の、春日野うららその人が目の前にいる、と。

流「…本物だ!(゚д゚lll)」

思わず叫び、流星は花屋の対面にあった画材屋に走った。


流星はうららのファンであった。今から6年ほど前、自分が中学校一年生の時、デビュー曲「とびっきり!勇気の扉(ドア)」をはじめて聞いた時からずっとである。何より、自分と同い年である…そのことで流星はうららに一方的に親近感を抱いている節もあった。聞くところによると、彼の「友人」もそうだという。

一方京也の方はというと、彼は「星心大輪拳」を極めるのに全てを注いできた。
アイドルとか、お笑い芸人とか、その手のものには明るくないし、それが悪いことだとも思っていない。
春日野うららというアイドルも知らないことはなかったが、とりわけファンというわけでもなかったので、流星ほど驚いていなかった。

京「流星くん、あれってもしかして春日野うららさん…って、アレ?いない…?」

と、画材屋からダッシュで流星が戻ってきた。

流「か…春日野うららさん!あ、あ、あ…握手とサイン!俺、大ファンです!」
流星はうららの手を握る。
う「わあ!ファンの方ですか?いつも応援、ありがとうございます!」

ファンにサインを求められ、うららが快く応じようとした所に、

流「あ、そうだ!彼にもお願いします!」
流星は色紙を2枚差し出した。

か「あらあら、ずいぶん熱狂的なファンね…」
う「お名前を教えていただけますか?」


うららは嬉しそうに、渡された色紙2枚にスラスラとサインを書いてみせる。

流「朔田流星です!で、こいつは百鬼京也!」
う「流星さんと京也さんですね!…はい、どうぞ!」


サインを書いたノートを目の前のファンに手渡すうらら。2枚の色紙にはそれぞれ、「流星さんへ」「京也さんへ」と書かれていた。

流「やった!!あ、ありがとうございます!」
京「…よかったね。サインもらえて(^^;)」


異常なまでの喜びぶりである。流星。よかったな。

う「これからも、応援よろしくお願いします!」

丁寧にも、うららは流星たちに頭を下げ、顔を上げると同時に満面のスマイルを送った。

流「おっしゃああああああああああああ!!( ☆∀☆)」

感極まった流星はその場で悶絶した。

流「すげえ…春日野うららさんから直接面と向かってスマイルをいただけるとは…!」

オーバーリアクションを見せる目の前のファンを見て、りんがうららに突っ込んだ。

り「はぁ~、うらら。あんたはもう少しさあ、自分がスーパースターだっていう自覚を持てないの?デビューしたてだった時とは違うんだから!行動が軽すぎ!」
か「そうね…不用意に一人で出歩かない方がいいわよ。」
こ「また撮影抜け出して来たんでしょ?」
う「…じゃあ、これから気をつけます♪(^∇^)」


仲良くおしゃべりしている5人に、恐る恐る流星が尋ねた。

流「…あの、ところで、皆さんは一体どのような関係で…いらっしゃるんですか…?」
京「随分と仲が良さそうですね…」


の「同じ中学の友達なの!」
こ「友達になったのは5年ほど前かしら。」
か「わたしは中3だったから…6年前ね。」


2013-6=2007年である。

京「えっと…うららさんがシングルデビューした年でしたね。」
流「デビュー当時からファンです!」


参考として、2007年の主な出来事を上げていこう。

国際連合の事務総長がアナン氏から※番基文(パン キムン。※はさんずい)氏に交代し、
フランスではニコラ・サルコジが大統領に就任。

7月には新潟県中越沖地震が起き、
今では世界中で大人気となっている「初音ミク」が発表され、
筆者は学校の定期テストで初めて満点を取った。

テレビではドラマ「ハケンの品格」、「風林火山」、「ガリレオ」が放送されて人気を博し、同年放送開始のアニメでは「天元突破グレンラガン」が有名。
この年ブレイクした芸人としては、小島よしお、藤崎マーケット、ザ・タッチ、にしおかすみこ、ムーディ勝山などが挙げられる。

の「わたしたちがプリキュアになってからもう6年も経つと思うと、早いよね~」
流「!! …何?…プリキュア…?」


流星には、「プリキュア」という言葉に聞き覚えがあった。
彼は去年の9月頃まで「仮面ライダーメテオ」として戦っていた。
その戦いの中で、一度だけだが「プリキュア」の名を持つ戦士と行動を共にしたことがある。
「友人」の話によれば、自分が一緒に戦った者たち以外にも、「プリキュア」の名を持つヒーローが30人ほどいるらしい。

まさかこの5人も…と流星は一瞬考えたが、

流(いや、さっきから京也がチラチラと目線を送っているあの女性なら、筋肉の付き方を見ても戦えそうな体つきだからともかく…)

今度はのぞみとうららに目をやり、

流(この二人はないな)

と心の中でつぶやき、否定した。

り「ちょ…のぞみィィ!!!…すみません!い、今のは何でもないんです!聞かなかったことにしてください!…さーて、仕事仕事…」

何を慌てているのか、「プリキュア」という謎の単語について必死に誤魔化しながらりんは近くにあった植木鉢を持ち上げた。

…と、次の瞬間!

グキッッ!!!!

第2の災難がりんを襲った。

一瞬その場の全員の表情が強張る。と同時に、りんはその場で固まって動けなくなってしまった。

の「り、り、り…りんちゃん!どうしたの!?」
り「うううううう…○%~$×”▽!」


植木鉢を持ち上げようとしたままの体勢で動けないまま、りんは文字では表現できない悲鳴を上げた。激痛に歪んだ顔からはダラダラと脂汗がにじみ出し、目を白黒させながらも必死に目線で助けを求めたが、突然の出来事に、流星と京也以外の4人はどうしていいか分からずパニックになっていた。

京「これは…!」

乗り出そうとした流星を止め、最初に行動を起こしたのは京也だった。


京也はとりあえずりんが抱えていた植木鉢を引き離し、地面に置く。
続いてりんの首の後ろに手を当て、背骨に沿って背中、腰と手のひらでゆっくりとなでていった。

京也の手がりんの腰の辺りに触れた途端、りんの悲鳴が大きくなる。
京「典型的なギックリ腰…とりあえず、楽な姿勢にしましょう!」

京也はりんを固まった体制のまま抱えて運び出した。



〈夏木家 居間〉


京也は店の奥から住居に上がり込み、ソファへりんを運び出してそっと仰向けに寝かせた。

り「…いたたたたたた!!とりあえずこの痛いの何とかしてええええ!」
の「あ、あたし湿布とってくる!」


のぞみは慌ててリビングを飛び出した。

京「ギックリ腰なら…この秘孔が効くはず!」

そう呟き、京也はりんの指の隙間に自分の指を絡ませ、いわゆる「ラブ握り」の形で両手を握った。

り「え?ちょ、ちょっと、何を…」
京「動かないで…ハッ!!」


りんが恥ずかしがるのを横に、京也はりんの手を握った両手の力を強める。
ピキィィ!という奇妙な音が響き、廊下で針を落とせば聞こえるかと思うほどの静けさが一帯を支配した。

・・・・・・・・・

のぞみが戻ってきて、沈黙を破る。
の「りんちゃん!湿布持ってき…た…よ…」

手を京也に握られたりんの姿が、のぞみの目にも飛び込んできた。

の「…ねえ、何してるの?」


と、

り「…痛いの治った!!」

その可愛らしい顔を歪めるほどだったさっきまでの激痛はどこへやら、
なんとりんのぎっくり腰は京也が手を握っただけで治ってしまった。

えええ!?と4人は驚きの声をあげた。

流「さすがだな、京也。…お前には負ける。」
う「あ、あの!今の!スゴイです!どんな魔法つかったんですか!?」


とうららが京也に詰め寄った所で、

京「…これは魔法でもなんでもありませんよ。経絡秘孔を突いただけ。」
の「けーらくひこー?」

京也は流星と一緒にのぞみたちに解説を始めた。

京「東洋医学では、人間の体には経脈と絡脈という器官があり、そこを気…今風に言えばエネルギーが巡っていると考えます。その経脈と絡脈、あわせて経絡の要所を刺激することで、体に様々な作用を与えることができるとされ、これを一般的に『ツボ』と呼びます。」


ふむふむ、と感心するのぞみたち。

り「じゃあ、さっきあんたがあたしの手を握ったのも?」
流星も解説に加わる。
流「ああ。『ツボ』だな。そして俺とこいつが習っているある拳法ではその『経絡の要所』を『秘孔』と呼び…その秘孔を物凄い力で突くことで様々な効果を相手の体に与えることが出来る!」

流星はのぞみたちに自分の拳法、「星心大輪拳」の秘密を説明し始めた。

流「秘孔は人間の体に700箇所以上存在するとされ、それぞれに様々な効果がある…例えば病気に対する抵抗力が上がる秘孔、安眠効果のある秘孔から…」
こ「へぇ~」
流「骨が筋肉の張力に負けてへし折れる秘孔とか…」
り「!!?」


流星の一言で女性陣は凍りついた。

流「歯が全部抜けて眼球が飛び出す秘孔とか…」
の「はわわ…」
う「えええ…ええええ…」
流「それから、72時間後に全身の穴という穴から血を吹き出して死ぬ秘孔だろ、あとは…」
か「もうやめてー!!」


流星の解説の後半を聞いたかれんとりん、こまちは驚きと恐怖で顔を引きつらせ、のぞみとうららに至っては泣きそうになっていた。

か「拳法って言うからには…後半の怖い秘孔を主に使うのよね…」
流「ええ、そうで…」


ブスッ!!

解説を続けようとした流星の首の側面を、京也は指で思いっきり突いた。
京「怖がらせるのはその辺にしてね…今のは、一時的に言葉を奪う秘孔です。」
流「○▽%×■…」

ろれつが回らなくなり、うまく喋れない流星。

か「あなたが言うことが本当なら…それって全身に地雷が埋まってるようなものじゃない!!」
の「中国式マッサージとか怖くて受けられないよ~!!」
京「ご安心を。秘孔は全部が全部危険なものというわけではありません。例えば…」


京也はうららに近づいて、右の二の腕を指で軽く触れた。
う「ひぃぃ!…何したんですか!?」
おびえるうららに、京也がフォローを続ける。
京「歌喉(かとう)という秘孔を押しました。歌いすぎによる喉のかすれも、それで回復します。あと、さっき僕が彼女に突いた爽痛(そうつう)という秘孔の作用は、鎮痛・消炎作用です。」

そう言ったりんの方を向いた京也の顔が赤くなっているのに気づいたのは、流星だけであった。

京「あくまで体をだますだけなので、一週間ほどは安静にしていてください。」

へー、と感心するのぞみたち。

京「次に…」

続いて京也はこまちに近づき、目の間と耳の上を押した。

京「今のは、健明(けんめい)という秘孔。低下した視力を回復させます。…物書きの活動もいいですが、これからはあまり徹夜をなさらないように。」


京也のフォローで5人の顔から恐怖が消えた。

流「やっぱりお前には負けるな。自分の体で秘孔の研究して、新種の秘孔を5種類も見つけているだけのことはある。」

流星は京也のすごさを力説する。

流「まあ、秘孔の実験でお前が何度も死にそうになるおかげでヒヤヒヤさせられるがな。」
京「何言ってんの。死にかけたのはたった3回だよ。」
り「いやいや。十分多いでしょうが…」


すっかり秘孔の話で5人と流星たちは打ち解けた。
と、気づけばりんが早くも仕事に戻ろうとしていた。あわてて京也が止める。

京「あ、まだ動いちゃだめって言ったじゃないですか!寝ててください!」
り「でもお店が…」
の「大丈夫!」


のぞみたちがどんと胸を叩いた。

か「りんの分も、私たちが手伝うから!」
京「…じゃあ僕もやります。皆さんには迷惑かけましたから、色んな意味で。」
流「京也が言うなら、俺も。」

流星と京也も手伝う意思を示す。
の「よーし!みんなでお店手伝うぞ~!けって~い!」

結局その日は日没まで花屋で働くことになった。
5人の中で一番働きがよかったのは京也だった。


日が沈み、帰ろうとする京也。それを花屋の主人、すなわちりんの母親…和代さんが止めた。

和「今日はありがとう。お客さんなのに、お手伝いなんてしてもらって、しかも娘のぎっくり腰まで治してくれたなんてね。」
あれ?…そんな話、したっけ?本人が教えたのか?と頭の中で京也は考える。
和「あの子、助けてもらえて喜んでたから、また何度でも来てよ。」

何度でも、か…
京「あの…」

横の壁に貼られた「アルバイト募集中」の張り紙をチラリと見た京也は、

京「このバイト募集の話、まだありますか?」

気がつけばそんなことを口走っていた。俺は何を言っているんだろう?花なんてちっとも知らないし、興味もないのに…

和「…いいですよ!」

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はい、またまたここで一旦切ります。どんどん投稿していきます。


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