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Channel: 特撮大魔王のオタク趣味満喫日記
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一日遅れて妄想エピソードの転載です

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はい、皆さんこんにちは!一昨日に「明日までには全部転載する」とか言ってたのにしなくってごめんなさい!今日、今日やります!では、どうぞ!


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〈4月*日 午後2時51分 星心大輪拳道場 特設試合会場 選手控え室〉

流「…にしても、師匠も変なことするよな。明堂院流古武術とどっちが強いか決めようだなんて。」

流星は呆れていた。
何に呆れていたのかというと、自分たちの師匠の意地っ張りにである。

なんでも、古い友人である明堂院古武術の師範との酒の席にて「星心大輪拳と明堂院流古武術ではどちらが強いか」と口論になったらしく、

「ではこの際白黒はっきりさせよう」

というわけで、他流試合をすることになったとか。

いくら酒が入っていたとはいえ、まるで子供である。



が、それよりも気がかりなことがあった。

京也だ。

3日前、京也は自分が一目惚れした相手であるりんに告白した。だが、自分自身を卑下してりんは本気にしてくれなかった。それに対して感情が爆発したのか、京也はりんに無理やりキスをした。

しかしそれが裏目に出てしまう。京也は好きでもない女性とキスできるほど器用な男ではない…のだが、そんなことを知るわけもなく、「初めて」を奪われたことにりんは憤慨し、京也に対する感情は急激に悪化した。おそらく修復は不可能だろう。

「初恋は叶わない」などと言うものの、その初恋の相手に嫌われたことによる精神的ダメージは計り知れない。京也は抜け殻のようになっていた。

「恋にまつわる心の傷は時間が解決してくれる」と言って師匠は口を出さずにいるが、流星にはむしろ時間が経つほど京也の心の傷は深くなっているように思えた。

京「…………………りんさん…」

などと周りは言うが、京也にとっては自分がりんに嫌われたことなど微々たる問題であった。

確かに京也もオスである。「好きになった相手を自分の思い通りにしたい」という欲望は存在した。そしてその気持ちが暴走した。
その結果、我が身をこの世から消し去ってしまいたいと思うほどの悔恨に行き着いた。夏木家での仕事もクビにされた。

謝ろう。

単なる独りよがりと言われればそうかもしれないし、謝ったところで…というか、もう何をしてもりんの京也に対する感情は改善しないだろう。でもそうせずにはいられない。京也なりのケジメのつけ方だった。

そんな京也の姿勢に対するりんの対応は…「無視」だった。

りんが京也にかけた最後の言葉は、「クビよ」。それ以降、りんは京也に何を言われても無視し続けていた。
それが何より辛かった。




〈同日 午後3時 星心大輪拳道場 特別試合会場 一般見学席〉

一方、一般にも解放された試合の見学席にて、「仮面ライダー部」の一同とのぞみ、りん、こまち、かれん、くるみは試合が始まるのを待っていた。

弦「流星!京也!勝てよ~!」
の「いつきもがんばってー!」


星心大輪拳と明堂院流古武術の試合は、それぞれの先鋒、次鋒、中堅、副将、大将と出ていき一対一の総当たり戦を行い、先に3試合勝利した方の勝ち、という形だった。
「いつき」とは、明堂院流側の大将。16歳という若さで、しかも女性ながらその腕はかなりのものらしい。

流星が副将で、京也が大将だった。

どちらが勝つか分からない。さて、どうなることやら…

り「勘違いしないでよ。私は京也じゃなくていつきを応援しに来たんだからね。あんな奴、いつきにコテンパンにやられればいいのよ!」

りんは京也にされたことをまだ怒っている様子な一方、

く(やっぱりあいつ、どこかで見たことがあるような…もう少しで思い出せそうなんだけど…)

くるみは必死に考え事をしていた。




と、

う「のぞみさ~ん!」

聞き覚えのある声の女性がのぞみたちの下にやってきた。

う「すみません、収録でちょっと遅れて…」
の「あ、うらら~!」


もちろん、我らの春日野うららである。声も京也に押してもらった秘孔の効果によりすっかり調子を取り戻していた。

賢「…何?」
ユ「この声で…うらら…ということは…」
J「まさか…」




弦太朗たちはまるで機械人形のように、「ギギギッ」と首をひねって後ろを向く。
視界に飛び込んできたのは、ご存知今を時めくトップアイドル、春日野うららだった。


弦「…えええええええええええええええ!!!!??」

隼「本物の…春日野うららか!?」
美「これは驚いたわね…」
友「…すごい〔゚Д゚〕」


仰天しているライダー部にりんが突っ込んだ。

り「あ、ちょっと!あんたたち騒ぎを大きくしないでよ!うららも!少しはスーパースターらしくできないもんなの!?」

うららはトップアイドルでありながら、帽子やサングラスで顔を隠すこともせずに普通に生活している。「スーパースターとしての自覚が足りない」と言われれば、確かにそうかもしれない。
が、りんが大声を出したせいで逆に目立った。


「春日野うらら!?」
「マジでか!」
「あの、サインください!」
「握手してー♡」

春日野うららの登場に気づいた観客たちがうららに群がり、試合会場は大パニックになった。
弦「のぞみ…あのうららとどうやってダチになったんだ?」
の「え?…同じ中学だったの!」




騒ぎは収まり、どうにかこうにか観客席が落ち着きを取り戻した所に、

小「お、いたいた!」

若い男性が3人やって来た。


やって来たのは、黒髪・色白の男性に、金髪・色黒の男性、そして茶髪でほかの二人より若い外見の男性。
一人目、二人目の男性は30歳前後、三人目は20歳前後と見受けられた。

の「あ!おーい!ココ…田せんせー!こっちこっち~!」

のぞみが男達に手を振り、男たちものぞみを目印にしてそばに座った。

弦「お?のぞみ、そいつら誰だ?」

男たちと仲良く話しているのを見て、のぞみが男と親しい仲であることを察知した弦太朗はのぞみに尋ねた。

の「そっか、げんちゃんたちとは初めましてだね!」
夏「のぞみがこの間話題にしていた、大学での最初の友達…こいつか。」


のぞみの友人たちと思しき男らにも弦太朗の噂は広まっていたようだ。

小「はじめまして、のぞみの友人の小々田コージです!この近くの中学で、教師をやっています!よろしく!」

黒髪の男性が最初に自己紹介した。

夏「俺は…皆から夏と呼ばれている。…これ、俺が経営している店だ。」

続いて色黒の男も自己紹介し、店の宣伝用カードを仮面ライダー部一同に配っていった。

J「ナッツハウス…ああ!あのお店っすネ!何回か来たことあるっす!」

JKのリアクションに、夏が応えた。

夏「そういえば君の顔は見覚えがあるな…ちなみに、うちのアクセサリーのデザインは殆ど全部りんがしてくれている。」

J「え!?…マジっすか!?」
弦「りん、結構すげえじゃねえか!」
J「…いやあ~、てっきりただの残念美人かと」


ボガアアァッ

「残念」呼ばわりされたことに怒ったりんにJKはしっかり殴られましたとさ。めでたしめでたし。


甘「えーっと、甘井シローです。年は19。まあ…うららの…付き人だ。」
弦「なるほど、コージに、夏に、シローだな!俺は如月弦太朗!この世界に生きてるやつ全員とダチになる男、そんでもって、のぞみのダチっす!」
夏「…フッ。面白いことを言うな。」
小「こちらこそよろしく、弦太朗くん。」


の「…あれ?」
か「おかしいわね…」
こ「くるみさん、見当たらないわ。」


気さくにコージたちと話し始める弦太朗を前に、のぞみたちは違和感を覚えた。
弦太朗は、コージと夏を「こいつら」と呼んだ。
それでは飽き足らず、下の名前で呼び捨てまでした。
弦太朗が二人にとった行動に対し、普段なら胸ぐらを掴んで怒り狂うハズの、くるみが出て来ない。というか、いない。

トイレにでも行ったんだろうと思って待つことにしたのぞみたちだが、そのくるみが大事件を起こすことなど、予想もしていなかったろう。

そう。試合が終盤になるまでは。




先鋒戦は、明堂院流側が口の中に隠していた含み針を使ったことで反則負け。
次鋒戦では星心大輪拳側が投げ技を決められて敗北。
中堅戦は蹴り技を見事相手に命中させた星心大輪拳側の勝利となった。

リーチをかけた星心大輪拳側だったが、副将として出た明堂院流側の熊本という男に流星は惜しくも負けてしまった。



そして大将戦…百鬼京也VS明堂院いつきの勝負になった。
この戦いで勝った側が総合勝利ということになる。

京「…」
い「…」


両者共に顔は気迫にあふれ、その気持ちは相手を倒すことに集中していた。

審判「…始め!」

審判が試合開始の合図を放ち、互いに距離を詰めて相手が自分の射程に入る距離まで接近しようと足を踏み出した…その時!


ズドオオオオオオオオン!


突然何かが床に激突し、土煙を立て、地面を大きく揺らした。
観客も、両陣営の選手も、大パニックとなる。

隕石でも落ちてきたのか?それとも天井が崩れたのか?

試合会場は騒然としたが、その中でも京也は冷静だった。
土煙の中に目を凝らし、床に激突した「何か」の正体に身構える…と、次の瞬間!

ドゴオォッ!


その「何か」は土煙から飛び出し、京也を攻撃した。
「グー」に握り締めたパンチを京也の腹にめり込ませた「何か」の正体…それは乱入者、しかも女性だった。

ウェーブがかかったツーサイドアップの紫色の髪、
胸にバラをあしらったコスチューム、

そう、その名は…


ロ「青いバラは秘密の印…ミルキィローズ!」


人体における最大の急所の一つである肝臓をフルパワーで攻撃され、5mほど吹き飛んだ京也に、その戦士はポーズをとり、叫んだ。

もうお分かりだろう。ミルキィローズとは、美々野くるみが「奇跡の青い薔薇」の力で変身したヒーローの名前である。



くるみは思い出したのだ。百鬼京也の顔をどこで見たのか。
「5年前の夏頃、『百井京介』を名乗り近づいて、仲間の一人を騙そうとしたあの男にそっくりだ」と。

「彼」はあの時確かに自分が仲間と共に倒したはず。
だがもし、万が一、何かの手違いで生きていたとしたら…

仲間の一人をまた騙すために来たのかもしれない。
だとすれば、そうなる前に、今度こそ確実に息の根を止めなければ。

そう思い、京也に不意打ちをかけたのだ。



一方京也はというと、
何故自分がいきなりミルキィローズなる女性に襲われねばならないのか、わけがわからなかった。
自分が先ほど受けた攻撃によるダメージの状態を確認し、攻撃を避けながら、必死に思い出していた。

自分は、目の前の変な格好の女に不意打ちされねばならないほどの何をしたのか。


交通事故に巻き込んで怪我でもさせたのだろうか?
―いや、京也は車やバイクの免許は持っていない。交通事故だとしたら巻き込まれる側だ。
借りたお金をまだ返してない?
―いや、このなんとかローズという女性とは初対面だ。金など貸しているはずがない。
じゃあ何だ?

…やはり分からなかった。

が、そんなことはお構いなしということなのか、ローズの攻撃が休まることはなかった。

しかし京也もやられっぱなしではいない。
攻撃しようとした一瞬の隙に、くるみの側頭部に拳を当てた。

もちろんデタラメに攻撃したのではない。

京也が突いたのは、秘孔「新伏免」。
一歩でも動けば意識を失うほどの激痛が全身を襲う、最も致命傷になりやすい秘孔の一つである…筈だったのだが、ローズは全く問題なく攻撃してきた。


左右ジャブ、ストレートと顔を攻撃してガードを上げさせ、
再びレバーに重い一撃を食らわせる。

怯んでガードが解けた所に、
京也の左頬をローズの右拳が貫いた。




が、それでも確実に止めを刺すため、さらに追い討ちをかけた。

そのまま拳を回転させ、
立てた親指を、

ロ「…フンッ!」

京也の左目に、根元まで突っ込んだ。

京也も咄嗟に目を閉じて防ごうとしたが、ダメージの影響で反応が一瞬遅れ、攻撃を許してしまった。


ズボオッ!

京也の目にローズの親指が侵入する音に、逃げ惑っていたその場の誰もが凍りついた。
これが試合ならば、審判がローズを急所攻撃による反則負けとしている所だが、
その審判は先ほどの衝撃で気絶していた。
もう誰も止めてはくれない。



ロ(まさかあの子に貸してもらった漫画が、こんな所で役に立つなんてね…)

話題が横道に逸れるが、この技はくるみが友人に貸してもらった漫画にて登場人物の一人が使っていた「裏ボクシング」のテクニックの一つである。

劇中でこの技を受けた主人公は目から流血する怪我を負ったが、翌週には何事も無かったかのように回復している。
しかし、京也がくらったように親指を根元まで深々と突き入れられてはたまらない。ローズが指を引き抜くと、京也の左眼が入った顔の穴からは噴水のように血が噴き出した。


非常に危険なので、読者の諸君は絶対に真似をしないように。





京「ぐああああああああああああああああ!!!!!」

京也は眼を攻撃された激痛に思わず叫んだ。
と同時に、確信した。

この女性は本気で自分を殺そうとしている、と。

だが、まだ自分は死ぬわけにはいかない。生きて、やることがまだ残っている。
京也はそう思い、恐怖を押さえつけてローズを睨みつけた。

京「…なるほど…君が僕の命を本気で奪うつもりでいるということは理解した…」

続いてローズに構えをとって、言った。

京「だが僕にはまだ生きてやらなければならないことが残っているんだ…だから僕は全力で…君に殺されない!」

宣言をした京也に今度はローズが返す。

ロ「『殺されない』ですって? …痛みで頭がおかしくなったみたいね。」


京「…いや、僕は至って冷静だよ…そして僕も…君に殺されないために…使うことはないだろうと思っていたこの姿を…使う!」


京也はそう叫び、両腕を広げ、咆吼した。

叫び声が空気を震わせる。
一体何が起きるのか、と見てみると、
ありえないことが起きた。


顔にステントグラス状の模様が浮かんだのを始まりに、
腕に巨大なハサミが形成され、
全身を鎧のような外骨格が覆い尽くし、


京「KUAAA…」


京也は怪物の姿に変化したのだ。


ロ「…その姿…まさかあなた…ファンガイア!?」

だが京也は忘れていた。

自分とローズの戦いの場にいたのは、二人だけではないということを。

戦いを見ていた観客の中に、自分と同じ血が流れた種族を知る女性たちがいることを。

続く!




怪人紹介


名前…スコーピオンファンガイア
身長…2m1cm
体重…308kg
真名…「燃え盛る宴」


インセクトクラスに属する、サソリを彷彿とさせる姿をしたファンガイア。

全身を覆う外骨格の鎧は重戦車の砲撃にも耐えるほどの頑丈さを誇り、握力はダイヤモンドでも握り砕くほど強力。また、両手を変化させた巨大なハサミは鋼鉄のシャッターを紙のように引き裂いてしまう。左腕にあるサソリの意匠は尻尾が着脱可能で、鎖鎌になる。元々身につけていた「星心大輪拳」の技術と相まって、戦闘能力は非常に高い。

人間体は「ある人物」にそっくりな18歳の少年、「百鬼京也」で、ミルキィローズに襲われて左眼を傷つけれらたことで命の危機を感じ、この姿を晒した。

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「オールライダー&プリキュアオールスターズ 前日談シリーズ プリキュア5×フォーゼ編」の続きは現在執筆中!ちょっとだけ待っててね!


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