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Channel: 特撮大魔王のオタク趣味満喫日記
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りんちゃんさんはクリスマスがお嫌い?

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HDK!C83の3日目コスプレ写真をいつまでたってもアップしようとしない不誠実マン、特撮大魔王でございます!

pixivにて去年のクリスマスに投稿いたしました、りんちゃんさんがキレまくるお話を転載しま~す!

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12月25日。

植木等、武井咲、バカボンのパパ、「ルパン三世」の銭形警部の誕生日。
チャールズ・チャップリンが死んだ日。

2012年もあと6日。

…クリスマス。

………………………………………………………………

…憂鬱だ。


あたしは夏木りん。1993年4月5日生まれ。19歳。

クリスマスほど、あたしにとって忌々しい日はない。

いや、正確に言うなら、気に入らないのは

周りの皆が「恋人」と一緒に「クリスマスである」と言って出かけていて、
自分ひとりだけ相手がいないという状況


と言うべきだろう。

あたしにはとても仲が良い友達が5人いる。

一人は「運び屋」を職業とする男と恋愛関係にあり、
でよく遊びに行くアクセサリーショップの店長と恋仲になった子もいる。

あたしの幼馴染は中学の時の国語の先生とラブラブだし、
最後に残っている二人に至っては、なんと女同士でカップルになってしまった。


で、一方あたしはというと…

惚れた美形の男に限って既婚者だったり、
悪の組織の大幹部だったりで、
恋など一度たりとも実ったことがない。

学校はずっと女子高だったし、
大学生になってからも目ぼしい男には必ず「先客」がいた。

所謂「年齢=恋人いない歴」だ。


周りの皆が揃って自分とは逆に「リア充」なだけに、余計惨めになる。
本人に悪気はないのだろうけど、恋人との悩みを相談された時には本気で殴りたくなった。
自分より背の高い人に、背が低いのが悩みだ言われた気分だ。厭味かよ。


「恋人が欲しい」とサンタクロースに頼もうにも、あたしはもう「子供」と呼べる年齢じゃあない。

そういうわけで、クリスマスなんて、大嫌いだ。

口には出さないが、つくづく思う。

「リア充爆発しろ」と。

12月25日。
あたしが通う大学はよりによって今日から冬休みに突入した。
今日は我が家である花屋もお休み。ヒマだ。
みんなを遊びに誘ってみたが、
案の定というかなんというか、答えは同じだった。

「デートだからダメ」


…リア充爆発しろ。



ムカついたのでとりあえず街に出てみる。
が、案の定あちこちクリスマス一色で彩られた街があたしを迎えてきた。
周りを見てみれば、右も左も「恋人」だらけ。
…余計ムカついた。


り「ダアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!リア充どもがあああ亜亞呼嗚!!一人残らず爆発しろオオヲヲ!!!」



思わず腹のそこに溜まった鬱屈を公衆の面前でぶちまけた。







だが、次の瞬間自分のやったことを後悔した。

「リア充」どもが、賞味期限が切れたコンビニ弁当でも見るかのように、冷たい、残酷な目で見てきたのだ。
「かわいそうだけど、このまま食べられることもなく捨てられていく運命なのね」って感じの目で。

視線が痛い。リア充どもの、私を蔑む目線が痛い。

「…うわああああああああああああん!!!!!」


私は大粒の涙を流して何処へ行くともなく走った。

もう嫌だ。なんか色々嫌だ。そう思いながらフラフラ歩いていると、
人にぶつかった。

「何すんのよ!痛いじゃない!」
「…大丈夫ですか?」


ぶつかった拍子に転んでしまったあたしに、少しあたしより背の低い男の人が手を伸ばしてくれた。
…しかも、なかなかのイケメンだった。

「…ありがとうございます…」

モジモジしながらその手をつかもうとした所で、
またもや気づいてしまった。

そのイケメンさんまで彼女を連れていたことに。
しかも、超美人の(ゴスメイクをしていたのが気になったけど)。

「…うわああああああああああああああんッッ!!!!」



本日二度目の号泣。
あたしは差し出された手をはたき、再び走り出した。


「…流星さん、今のって…?」
「…さあ…?何かあの人の気に触れるようなことでもしたかな…?」
「わかんない…流星さん、行こう♪」
「そうだな…友子はどこ行きたい?」


あたしの八つ当たりを受けた二人は、何があたしを怒らせたのか分からなかったみたいだけど、二人の声はあたしの耳には届いていなかった。


どいつもこいつもリア充になって、
なんであたしだけいつまでたってもなれないのよ!

なんでよ…
なんでよ…

なんでよ!!!!

泣きじゃくりながら、あたしはトボトボと家に帰っていった。


こうして、私の「クルシミマス」は今年も過ぎていった。

しかし、

一年後、あたしの21回目のクリスマスが人生最高のクリスマスになることなど、
そして8ヶ月早いクリスマスプレゼントが私に届けられることなど、

この時の自分には知る由もなかった。
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はい、全国の非リア充の代表としてりんちゃんさんに思いっ切り暴れてもらいました!ごめんな!

pixivにはもう一個新作が載っているのですが、こっちに転載されるのを待てないという方は、上のURLから行けるので、よろしく!


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